脱サラ起業という選択肢から始めるヘンテコ生活のススメ(5/8)

ヘンテコ自己紹介

前回の記事の続きになります~

年齢34歳、大卒、そして月収3万円。



僕の新たな船出だった。

ちょうど4月に退職できたので、窓の外に咲く桜を見ながら、僕は来る日も来る日も、ブログを書き続けた。

朝から晩まで、ブログを書き続けた。


多摩川花火大会の穴場はここ!

「エグザイル 最安値はここ!」よりは少しマシになったものの、でもなんだかよく考えてみると大して変わりないような、そんな記事を、来る日も来る日も書き続けた。

月収100万円に、俺はなる!

大いなる野望が消えることはなかった。でも


アクセスは、来なかった。



ブログを書きつつも、引き続きネットビジネスの最新情報は積極的に入手するようにしていた。

そんなある日、100人くらいから取っていたメルマガのうち、特に気になっていた一人が「セミナーをする」と宣伝メールを送ってきた。


2週間後の晴れた朝、僕は彼のセミナー会場にいた。



新宿の住友不動産ビル。

超巨大なビルの、なかなかでっかいセミナールームだった。

そのセミナーは朝から夕方まで続いた。

僕は「転売」「情報発信」「YouTube」「もっともっと怪しい得体のしれないビジネス」などの最新情報を学んでいた。

セミナーの最後に、半年間30万円のネットビジネスコミュニティを開始するという売り込みが入った。

僕は、迷わず参加を決めた。


30万円なんて、もってなかった。



でもなにしろ今の僕には、500万円のカード枠がある。

月収100万円になるのだから、30万なんて屁みたいなもんだ!

月収100万円に、俺はなる!


野望ともいえる、誇大妄想ともいえる、そんな全く根拠の無い自信だけは強かった。

1ヵ月後、コミュニティの初回の交流会があった。


僕は、おしっこをちびった。



そこには何年もネットビジネス業界で食いつないでいる強者たちしかいなかった。


俺は月収80万。

アタシは40万です。

僕はおそらく今月100万行きます!


強者の中の強者は、

俺は去年の年収1億です。

そんな人もいた。


うほぉーーーーーー!



うっひょーーーーーー!

ぼくは、しょんべんをちびった。

月収3万円の僕は、そんな強者たちを目の前にして、怖くて、恥ずかしくて、とてもじゃないけど話しかけられなかった。

圧倒されてしまった。

小学3年生の野球少年が、いきなりプロ野球選手と同じ部屋で飯を食っている。

そんな感覚だった。

誰とも交流できなかった僕は、なぜかその日の打ち上げで、コミュニティの主催者の「すごい人」と同じテーブルで、彼の真ん前に座ることになった。


「はっ、ハヤカワともうします!!!」



「お~、はやくぁわちゃ~ん!いいよいいよ~!キミ初めて見る顔だね~」

「はっ、はいっ!」

「で、はやきゅわちゃんは、何やってるの~?」

「ぼ、ぼくは!トレンドブログのアフィリをやっております!」

「へ~、めずらしいねえ、はやきゅあちゃ~ん。で、どう?儲かってるの~?」

「い、いえ、、それが、、、、」

「おっけ~おっけ~。じゃあはやきゅあちゃんさぁ~、キミ~、ブログなんてやめちゃってさぁ~、ユーチューブがいいよ~、ユーチューブ~

「ゆ、ユーチューブですか!はいっ!わかりましたっ!」


翌日から、僕はYouTuberになっていた。



YouTubeといっても、別にヒカキンさんみたいになるわけではない。

怪しいグレーゾーン動画を大量生産して、広告収入を得る。

そう、やっていることはブログと大して変わらなかったが、アクセス数もブログよりはるかに集めやすく、広告クリック単価もブログよりちょっと高かった。

その日から、僕はもうブログ記事は一切書かずに、ひたすらYouTubeに動画を投稿し続けた。

毎日10動画、20動画、50動画と、とにかく大量に作って、大量にアップした。

もちろんYouTube教材も3万円払って購入済みだったのは言うまでもない。


ついに月収50万円が見えたそのとき、、



1ヵ月が経った。

月収は5万円だった。


2ヵ月が経った。

月収は15万円だった。


3ヵ月目。

よし!このまま行けば今月は50万を超える勢いだぞ!!!

これでおれも晴れてプロのネットビジネスの人だ!

プロの裏YouTuberだ!!


Google社から届いた、一通の悲しいお手紙



そう思っていた矢先、YouTubeの親会社のGoogleより一通のメールが届いた。

「ポリシー違反により、貴方の登録チャンネルは削除され、投稿動画は全て削除されました。」


ガ~ン、、、

結局その月の収入は前月と同じ15万円だった。


でもまた新しいチャンネル作ってやり直せば大丈夫!

やはりけっこうグレーゾーンであることは確かだと確認した。

が、確かにブログよりもはるかに稼げる、ということも確信した。


ネットビジネスを始めてそろそろ1年。



ようやく稼ぎらしい稼ぎを稼ぎ出すことができ、ホッとした気持ちと、これまでがんばってきた甲斐があったんだ、という気持ちと、でもやっぱりグレーゾーンなのだ、という気持ちが入り混じった、不思議な感覚だった。

ずっと月収3万円で自宅に引き籠っていた僕だったが、ようやくやっとの思いで15万円も稼ぐことが出来たので、久しぶりに外に出て人に会うことにした。


プロの社長。



「で、ハヤカワ最近なにやってるの?」

「あ~おれ?おれ、プロの社長。」

「なにそれwwなんだよプロの社長ってww」

そう。この時僕の職業は「プロの社長」だった。

ちょっと怪しくて、ちょっとウケる。

そして話のネタにもなる。

いずれは本物の社長になってやるという野望を密かに抱きながらも、とりあえずプロの社長と言ってお茶を濁していた。


それからも、僕のYouTube量産生活は続いた。



また最初から作り直しだったが、すでにノウハウはわかっていた。

4ヵ月目、7万円。

5ヵ月目、18万円。

そして6ヵ月目、

またようやく50万円を超えられる見込みが出てきた頃のある朝、目を覚ましてiPhoneを見ると、

Googleから一通のメールが届いていた。


Google社から届いた、一通の死刑宣告



「アカウント永久凍結のお知らせ。貴方のYouTubeアカウントは全て凍結されました。貴方の今月の広告収入は一切お支払い出来ません。また、貴方は今後永久にGoogle広告を使用することが出来ません。」

体が凍り付いた。

それはGoogleからの永久追放メールだったのだ。

YouTubeを始めて6ヵ月。

僕は月収0円のプロの社長になっていた。

~次回に続く~


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